【仏壇専門店が解説】宗派別仏壇の選び方|あなたにぴったりの仏壇を見つける
2025/02/02
仏壇選びにおいて重要な要素の一つが宗派です。仏壇は各宗派によってその形状や装飾、配置方法に違いがあります。本記事では、各宗派の特徴を押さえつつ、あなたにぴったりの仏壇を見つけるためのガイドを提供します。仏壇の選び方で迷っている方は必見です。
目次
仏壇の役割と宗派の重要性

仏壇の役割
仏壇は、ご先祖様を偲び、感謝の気持ちを伝える場所です。毎日お線香をあげたり、手を合わせたりすることで、ご先祖様とのつながりを深めることができます。また仏壇は、仏教の教えを象徴する場所でもあります。仏像や掛け軸を飾り、お経を読んだり、瞑想したりすることで、信仰心を深めることができます。そして仏壇は、私たちにとって心の拠り所となる場所でもあります。悩みや不安を抱えた時、仏壇に向かって手を合わせることで、心が安らぎ、勇気をもらうことができます。

宗派とは
仏教には、様々な宗派があります。宗派とは、仏教の教えの中で、特に重要とする部分や修行の方法が異なるグループのことです。宗派によって、本尊とする仏様や、重要とするお経、修行の方法などが異なります。仏壇には宗派ごとに異なる装飾が施されており、その違いは宗教的な意味合いと深く結びついています。ですので、宗派の違いは、仏壇の選び方にも影響します。例えば、本尊とする仏様や、飾る仏具の種類などが異なります。
仏教の宗派ごとの教えや方針

仏壇選びの際に確認すべき宗派のポイント
仏教には、様々な宗派があり、それぞれ異なる教えや特徴を持っています。ここでは、代表的な宗派とその特徴を簡単に紹介します。仏壇を選ぶ際には、まず自分の宗派がどのような特徴を持っているかを確認しましょう。宗派によっては、特定の仏具や配置方法が求められることがあります。宗派に合った仏壇を選ぶことで、家庭の信仰心を正しく表現することができます。また、仏壇の中で使用する仏具や並べ方宗派ごとに若干異なるため、慎重に選ぶことが求められます。

浄土宗・浄土真宗
【浄土宗】
●本尊: 阿弥陀如来 (舟弥陀)
●教え: 阿弥陀如来の慈悲を信じ、念仏を唱えることで極楽浄土に往生できるとする。
●特徴: 念仏を唱えることを重視するため、仏壇には阿弥陀如来像を安置し、金仏壇が比較的多く用いられてきた。
【浄土真宗】
●本尊: 阿弥陀如来 (立弥陀)
●教え: 阿弥陀如来への絶対的な信頼(信心)によって亡くなるとすぐに成仏できるとする。
●特徴: 浄土宗と同様に阿弥陀如来像を安置するが、念仏より信心を重視する。浄土真宗本願寺派(西)と大谷派(東)に分かれ、それぞれ西用の金仏壇、東用の金仏壇がある。

真言宗・天台宗
【真言宗】
●本尊: 大日如来
●教え: 大日如来を宇宙の真理の象徴とし、密教的な儀式(灌頂など)を行うことで成仏を目指す。
●特徴: 大日如来像を中心に、様々な仏像や曼荼羅を飾り、密教的な仏具(五鈷杵など)が用いられる。
【天台宗】
●本尊: 釈迦如来
●教え: 釈迦如来の教えを基盤とし、様々な教えを包括する。仏教の総合大学のようなイメージ。
●特徴: 釈迦如来像を安置するほか、阿弥陀如来や薬師如来など、様々な仏像を祀ることができる。

曹洞宗・臨済宗 (禅宗系)
【曹洞宗】
●本尊: 釈迦如来
●教え: 坐禅を重視し、日常生活の中で悟りを目指す。
●特徴: 釈迦如来像を安置し、坐禅に用いる道具(坐蒲など)が用いられる。
【臨済宗】
●本尊: 釈迦如来
●教え: 厳しい修行(坐禅、公案など)を通して悟りを目指す。
●特徴: 曹洞宗と同様に釈迦如来像を安置するが、より厳しい修行を象徴する仏具が用いられることがある。
あなたにぴったりの仏壇を見つける宗派別ガイド

宗派別の仏壇の特徴
仏壇の形式、材質、デザイン、内部の荘厳(本尊、位牌、仏具の配置など)は、宗派によって異なります。仏壇の形式は、主に浄土真宗や浄土宗で用いられる、金箔を施した豪華な金仏壇、主に真言宗・禅宗などで用いられる木材の美しさを活かした唐木仏壇などがあります。しかし、現代の住宅事情に合わせた、コンパクトでシンプルなデザインのモダン仏壇が現在は主流になりつつあり、宗派ごとの仏壇の違いはほとんどなくなってきているのが現状です。

宗派別の仏具の特徴
宗派に応じた仏具選びのアドバイスは、個々の家庭の信仰を深める鍵となります。まず、最も大切なのは本尊で、各宗派の本尊に合った仏像や掛け軸を安置しましょう。次に位牌です。宗派によって位牌の形に違いはありませんが、お寺様につけてもらう戒名に宗派ごとの特徴が現れます。ちなみに浄土真宗だけは、基本的にお位牌をおまつりしない宗派です。また仏具は、各宗派で重視する仏具を配置しましょう。また、親族や僧侶に相談することで、伝統や地域に根ざした具体的なアドバイスを得られることもあります。宗派ごとの知識を深めることで、より適した仏壇選びが可能となります。
宗派の確認方法と仏壇選びのポイント

宗派確認の重要性とその方法
宗派を確認することは仏壇選びにおいて非常に重要です。宗派によって仏具の配置、装飾が異なるため、家庭の信仰に合った仏壇を選ぶことが求められます。まずは家族や親族に聞いて、現在の宗派を確認するのが第一歩です。担当のお寺がある場合、住職に相談することで、宗派における具体的な仏壇の選び方や設置方法についてのアドバイスを受けることができます。聞く人がいない場合は、お仏壇や位牌の写真を撮って、仏壇屋のスタッフに見せると、知識を持ったスタッフが宗派を特定することができます。このように、宗派を確認することで、自分に最適な仏壇を選ぶための知識を得られ、家族全員の信仰心をより深めることができるでしょう。

宗派が確認できたら
宗派を確認するためには、家族や親戚に相談したり、担当の寺院や近くに仏壇屋に相談するのも一つの方法です。宗派ごとに形の異なる各宗派専用の金仏壇などもありますが、近年主流になりつつあるモダン仏壇に関しては、仏壇本体に宗派専用の装飾や形状があるものはほとんどありません。つまり、仏壇本体は宗派に関係なく好きなデザイン、サイズのものを選ぶことができます。そして、ご本尊(仏さま)は、各宗派の本尊に合った仏像や掛け軸を選ぶようにします。たとえば浄土宗は舟弥陀、浄土真宗は立弥陀、真言宗は大日如来、臨済宗・曹洞宗・天台宗などは釈迦如来、日蓮宗はなどといった宗派ごとの仏さまを中心にまつります。このようにして、自分の宗派に合った本尊を選ぶことで、購入後に後悔することなく、長く心から大切にできる仏壇を手に入れることができます。

宗派ごとの仏具選び
仏具は、各宗派によって必要なものが異なります。各宗派共通で必要な仏具には、線香立て(香炉)、ろうそく立て(火立て)、花立、お水入れ(茶湯器)、ご飯入れ(仏飯器)などがあります。それに加えて、宗派ごとに大切とされているご本尊を安置します。その他、宗派によって必要な仏具や飾り方が異なります。たとえば浄土真宗では、お水入れ(茶湯器)の代わりに、華鋲(けびょう)という小さな花瓶のような形の仏具を一対飾ります。日蓮宗では、本尊として曼荼羅(まんだら)を掛けますが、その前に日蓮上人の仏像を安置します。このように仏具の配置や飾り方にも、宗派ごとのルールがありますので確認が必要です。仏壇店に相談し、各宗派に必要な仏具や飾り方を教えてもらいましょう。仏壇仏具選びは、ご自身やご家族の信仰、ライフスタイルに合わせて慎重に選ぶことが大切です。迷ったら仏壇店に相談し、アドバイスをもらいましょう。実際に仏壇を見て、触って、選ぶことが大切です。

部屋の雰囲気に合ったサイズ
仏壇を選ぶ上で、宗派と同じく最初に考慮すべきなのがサイズです。設置場所に合わせて適切なサイズを選びましょう。仏壇を設置する部屋の広さや、仏壇を置くスペースの高さ・幅・奥行を測りましょう。仏壇には、上置き型、台付き型、壁掛け型など様々な形式があります。設置場所に合わせて適切な形式を選びましょう。また、家族の人数や、仏壇を拝む頻度なども考慮して、適切なサイズを選びましょう。一般的に、上置き型は小型でコンパクトである一方、床に直置きできないので、タンスやテレビ台など、台の上に置く必要があります。そもそも台を買わなければいけない、といった場合は、台付き型仏壇を選ぶのがオススメです。台付き型でも、幅が狭く、スリムなものが多く存在します。壁掛け型は壁に設置できるので、スペースを有効活用できます。高すぎてはお花や線香などがお供えしにくいので、適切な高さを考えるのが重要です。
宗派ごとの仏具の選び方と重要性

宗派に合わせた正しい仏具の配置方法
仏具の配置は、宗派によってそれぞれ意味合いや作法が異なります。しかし、どの宗派にも共通する基本的な配置があります。まず、中央には線香立て(香炉)を置き、線香を焚きます。その左右にはロウソク立て(火立て)を一対置き、ロウソクを灯します。さらにその両脇には花立を一対置き、生花を飾ります。近年の小さめの仏壇には、ロウソク立て・花立は一対ではなく、1個しか置かないケースが多いです。また、お水入れ(茶湯器)やご飯入れ(仏飯器)を添えることが一般的です。これに加え、各宗派によって特徴的な仏具の配置が見られます。仏具の材質やデザインは、宗派や個人の好みに合わせて選ぶことができます。配置方法に迷った場合は、菩提寺や仏具店に相談することをおすすめします。仏具は、宗派の教えに基づいて配置することで、より深い供養の意味を持つことができます。

仏具配置が宗派によって異なる理由とその重要性
仏壇をまつる際、宗派を明確にすることは非常に重要です。なぜなら、宗派によって使用する仏具や内部の荘厳、仏具の配置などが異なるからです。例えば、浄土真宗では阿弥陀如来像を本尊とし、真言宗では大日如来像を本尊とします。また、仏具の配置も宗派によって異なります。香炉、燭台、花立などの基本的な仏具の配置に加え、各宗派で重要とする仏具や飾り方が存在します。宗派を明確にすることで、これらの形式や配置を適切に行うことができ、より正しい供養につながります。さらに、仏壇店に相談する際にも、宗派を伝えることで、より適切なアドバイスや仏具選びをしてもらうことができます。仏壇はご先祖様を供養する大切な場所です。宗派を明確にし、適切な仏壇を選び、正しくまつることで、より丁寧な供養をすることができます。

あなたにぴったりの仏壇を見つけるために
仏壇選びは、ご先祖様を供養し、心の拠り所となる大切なものです。後悔しない仏壇選びのために、宗派だけでなく、家族構成、ライフスタイル、予算なども考慮してください。また、仏壇選びに迷ったら、仏壇店に相談しましょう。専門知識を持ったスタッフが、宗派や家族構成、ライフスタイルなどに合わせて、最適な仏壇を提案してくれます。そのためには、口コミや実際に電話・LINEなどで問い合わせてみて、信頼できる仏壇店を選びましょう。そして、宗派、家族構成、予算、希望の仏壇の形式やデザインなどを伝えましょう。仏壇選びは、じっくりと検討することが大切です。後悔のない、あなたにぴったりの仏壇を見つけてください。